近年、獣医療はめざましく進歩しています。
高度医療を希望すれば、人間が受けるそれとほぼ同様の獣医医療を受けることができます。
また、十分なインフォームドコンセントを受けることで、いくつかの治療法のうち、飼い主が望む治療法を受けることができます。
しかし、こんな経験はありませんか?
|
|
「動物病院で多くの説明を受けたが、普段聞き慣れない言葉が多くあった。結局なんの病気だったのか?」 |
|
|
「1週間後にまた来いといわれたが、今度は何をされるのだろうか?」
|
それらの疑問に少しでもお役に立てるように、情報提供をしていきたいと思います。
このページでは<病気の名前>から、また<症状>から、どのような獣医医療を受けることができるのか検索できるようになっています。
★注意事項
★
本情報は、あくまでも情報の提供で、担当の獣医師の診断および説明の補足にすぎません。
本情報のみの判断は危険です。必ず担当獣医師と相談し、最愛のペットの治療に当たってください。また、徐々にUPしていきます。建設真っ最中です。総力を挙げてますが、なにぶん診療のあいた時間に入力してます。お許し下さい。
 |
心臓とは・・・
心臓は(青)肺循環と(赤)体循環があり、それぞれ(青)右側心臓系と(赤)左側心臓系に分かれます。
さらに、肺および全身から戻ってきた血液を一度ためる部屋と肺および全身に血液を送り出す部屋が右と左それぞれに存在します。
|
血液の流れ(心臓循環)
”血液くん”のマラソンコースです。
まず、後大静脈という柔らかい管に全身から疲れて戻ってきます。
↓
血液君は”右心房”部屋でひとやすみ
↓
部屋の収縮(右心房の収縮と右心室の拡張)と同時に三尖弁の扉をあけます
↓
血液君は”右心室”に入り、三尖弁の扉を閉めつつ、肺動脈弁の扉を開けます
(このとき、右心室が収縮します)
↓
血液君は肺動脈に入り、肺に運ばれ、新鮮な酸素にありつけます
↓
元気になった血液君は肺静脈から”左心房”部屋に入ります
↓
僧帽弁”の扉を開け、”左心室”に入ります
(左心房の収縮と左心室の拡張)
↓
左心室の収縮と同時に僧帽弁”の扉を閉め、大動脈弁の扉を開けます
↓
晴れて血液君は全身に新鮮な酸素を運びに行きました。 |
心臓病の病期分類概要
NYHAの分類-New York Heart Association classification of heart disease
(心臓病の病期をクラス分けすることで数多くある薬の選択の手助けとなります)
 |
運動耐性(運動をしても問題ない)正常<症状がない> |
 |
安静時は無症状。通常の運動で疲労、呼吸困難が生じる |
 |
安静時は無症状。通常より軽度な活動で疲労。呼吸困難が生じる |
 |
安静時でも発症。いずれの活動でも、症状が悪化する。 |
・・・心臓病と診断されているあなたのペットは獣医師に何期と宣告されましたか?
聴診器でも、雑音の大きさで分類します。
当院ではLevinの分類法を用いています。雑音の大きさによって6段階で評価します。
お薬を選別するのに重要な検査になります。
今どのぐらいの雑音の大きさなのか?獣医師に評価してもらいましょう。
あらゆる犬種に発生する可能性がある。左心室が収縮するときに、僧帽弁の扉 が閉じないため、左心房に血液が逆流する。NYHAの分類により、病気を診断する必要がある。聴診および身体検査、飼い主のリン告で判断することができる。同時に右心系の三尖弁閉鎖不全症を併発することがある。
確定診断には超音波検査、レントゲン検査、心電図、血液検査が必要になる。
●臨床症状
ある程度進行すると咳が出てきます。肺に水が溜まったり、左心房に血液が貯留することで気管を圧迫したりする事が原因と考えられています。健康診断で、心臓の異常音が見つかることがあります。
その時期からある種(ACE-Iアンギオテンシン阻害酵素)のお薬を服用することで、病気の進行を遅らせる事が可能です。
さらに進行するとひどい肺水腫となり、呼吸困難や失神することで来院するケースが多くあります。
その状態になると、多剤併用法を用いたお薬が必要となります。
●治 療
残念ながら、治癒させることはできません。進行をゆっくりさせることが一番の治療法となるため症状がでる前に早期発見し、薬を服用することがベストです。しかし、すでに発症してしまった場合、獣医師の指示に従い、お薬を毎日欠かさずに服用することをお勧めします。
●主な処方箋
血管拡張薬(いくつもの種類があり、症状によって併用したりします)
利尿剤(いくつかの種類の利尿剤を併用することがあります)
強心肺糖体(ジギタリスなど)。咳があまりにひどい場合は咳止めを処方することもあります。
心筋症は心臓の筋肉の厚さや働きによって大きく2つに分けられます。
■1-心筋の収縮不全:拡張型心筋症
■2-心筋の拡張不全:肥大型心筋症・拘束型心筋症
★確定診断では、超音波診断装置を使って心筋の厚さと心臓内腔の経を測定する必要があります 。
心筋の収縮不全では拡張型心筋症といわれ、ボクサーや大型犬が罹患することが多いようです。
●症 状
呼吸困難や咳、失神、腹部の拡大などが見られ、時には、食欲不振など診断しにくい症状の時もあります。
●治 療
主に、ジギタリスと利尿剤、血管拡張薬を用います。
タウリンやL-カルニチン不足が原因になることもあるとされている。
心筋の拡張不全では肥大型心筋症や拘束型心筋症といわれ、心筋が求心性に厚くなっていったり、心臓の内腔の膜が硬くなってしまう病気です。猫に多く見られます。
●症 状
急性の呼吸困難や咳、運動不耐性、おう吐などが観察され、この心臓病では血栓症を起こしやすく突然、前足や後ろ足が冷たくなり、動かなくなることもあります。突然死の原因の一つです。
●治 療
利尿剤や抗不整脈、血管拡張薬などを用います。血栓症を併発することがあるので、血栓予防薬も併用することがあります。
心臓は胸腔内(肋骨に囲まれた中)にあり、さらに袋に入っています。その袋と心臓の間は若干の水が存在しますが、病気になるとこの水が大量に溜まり、心臓の働きを弱めます。
レントゲンだけでは、拡張型心筋症や心肥大と鑑別することが難しく、超音波診断が必要です。
さらに、早急に針を刺して、水を抜かな無ければ死亡してしまいます。心臓の入っている袋に針を刺すので、高度な技術が要求されます。
●症 状
上記にある心疾患の症状と同じですが、犬の心タンポナーデの原因の8割が血管肉腫というガンです。
猫より犬の方が好発のようです。
●治 療
呼吸困難。失神。運動不耐性、腹水貯留、胸水貯留、
右心不全
(三尖弁閉鎖不全症、フィラリア症、肺動脈狭窄症、肺動脈閉鎖不全、肺高血圧症)
上記のように右心不全にはいくつかの主な原因があります。最も多いのは僧帽弁閉鎖不全症と併発することの多い三尖弁閉鎖不全症です。心臓の血液の流れを参考にしてください。三尖弁の閉鎖不全により、血液の逆流が生じます。
右心房→胸部後大静脈→肝臓→腹部大静脈の順に血液のうっ血(貯留)がおこり腹水が溜まります。
フィラリアが三尖弁に絡むことでも三尖弁閉鎖不全症を起こします。
フィラリア症はフィラリア成虫の寄生部位が肺動脈・右心室・右心房と右心系のため右心不全を生じます。
肺動脈閉鎖不全はフィラリア症でもフィラリアが弁に絡み発症します。それ以外には、先天性の場合が多いようです。
肺高血圧症は、希な病気で、幼若時に動脈管閉鎖が遅れたり、動脈管開存症の存在により生じることもあるようですが、肺動脈の異常により血圧の上昇が生じる病気です。
●症 状
右心系の異常は、左心系の異常の併発がなければ、呼吸困難や運動不耐性といった症状がでにくいので、注意が必要です。咳、腹水、運動不耐性
●治 療
血管拡張薬(いくつかの種類を併用します)。利尿剤。強心剤。抗不整脈
先天性心疾患(動脈管開存症、心室中隔欠損症、肺動脈狭窄症、大動脈狭窄症)
先天性心疾患はお母さんのおなかの中にいるときには、すべての正常な動物(人も)に存在するもので、出生後には、これらの欠損孔は閉鎖します。
動脈管開存症(PDA)胎生期は肺(呼吸をする)必要ないので、肺に行く血液をバイパスさせる動脈管が存在します。出生後にこの管は閉鎖するのが正常ですが、残ってしまうのが動脈管開存症です。
●症 状
右心系に問題が生じるので、重症度によりますが初期には症状がでないことが多く、ワクチンなどの健康診断時に発見されることが多い。症状が進行すると後肢のチアノーゼが生じ、末期は呼吸困難など重篤な症状となる。
プードルや小型犬腫に多く見られる。
●治 療
◇外科的に開存している管を閉鎖します。ただし、症状が進行している場合はリスクが高くなります。
◇心室中隔欠損症(VSD)は右心室と左心室をつなぐ穴が、出生後に閉鎖されず開存している状態です。
◇心臓は心筋が収縮することによって血液を送り出しますが、右の心臓と左の心臓では収縮する力が異なります。
◇全身に血液を送る左の心臓は右の心臓より収縮する力が強いので、この欠損孔を伝わって左心室から右心室に血液が漏れます。
◇やはり初期症状はわかりにくく、ワクチンなどの健康診断で発見されることが多い。
●治 療
◇外科的に閉鎖することは可能だが、かなりリスクが高い。症状の進行を和らげる治療を行う。
◇肺動脈狭窄症(PS)は右心不全を誘発する。外科的に治療可能だがリスクは高い。
|
|

沢村獣医科病院/東金市東上宿6-37
Copyright(C)Sawamura Veterinary Hospital.All Rights Reserved.
|